飛翔へのインタビュー



(飛翔の住む、邪心教本部の2階にて)

「こんなところまで来てくれてありがとう!
 意外とキレイでしょ、ボクの部屋。がんばって片付けたんだ」

「ボクは風波飛翔。邪心・不正義(アンジャスティス)さまの神官なんだよ」

「今日、わざわざ来てもらったのは、
 ボクのこといろいろ知ってほしいからなんだ。
 だってさ、いつも顔あわせてるだけー、って人も多いんだもん」

「なにから話そうかな?」

(趣味は?)

「趣味? いろいろあるよ」

「まずはお菓子作り。
 スペシャルの魔法で、おいしいまま長持ちするように工夫してるんだ」

「料理はみんな得意だけど、特にお菓子作りが好きなのは
 ホラ、甘くておいしいでしょ。キライな人は少ないんだよ。
 だから、みんなに食べてもらえる。
 たくさんの人に食べてもらいたくて、
 邪心教本部でも売ってるくらいだからね〜」

「次に薬の開発。
 ボクは自力で戦うのがあまり得意じゃないから、
 薬の力を借りて相手を弱めるのだ。
 おもしろい応用もできるしね。
 ふふふ、あーはっはっはっはっは!」

「あとはねぇ、人形作り。
 これに魂をふきこんで、ボクの代わりに戦ってもらうの。
 それなりに強いんだよ、数で勝負もできるし」

「他になにかある?」

(不正義になんで仕えてるの?)

「ボクの父親が、教団の一番偉いヒトだったんだよ。
 それにね、不正義さまって悪いものって言われてるけどさ、
 正義で無いだけで悪ってわけじゃないんだよ」

「そもそもボクは、正義っていう、人によって違うものを絶対だと思うことのほうが
 危ない考えだと思うんだけどね」

(そもそも、不正義ってなに?)

「人の負の感情でできているモノ。
 だから、人の負の感情が好き。
 それだけ聞くと、悪い奴って思うかもしれないけど、人を助けるんだよ?
 だって、悲しいとか、憎らしいとか、苛立たしいとか、
 そうしたどうしようもない考えを吸収してくれるんだもん」

「そうした感情を乗り越えられる人もいるけどさ、
 乗り越えることが理想だけどさ、
 どうしようも無いことだって、あるはずだよ。
 そんなとき、不正義さまに祈れば、すっきりするんだ!」

「それを伝えたくて、毎日布教してるんだよ」

「まだなにかある?」

(特にない)

「おつかれさまー。
 それじゃあ、出口まで送っていくよ」

「邪心教本部では、不正義さまのおまもりとか、
 ボクの作ったお菓子とか、キレイな宝石とかを売ってるんだ。
 よかったら買いに来てね。
 今日はありがとう!」






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